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2012年秋調査余滴

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    実は滞在中には書けなかったのですが、今回の調査で瞥見したことを、思い出すままに書いてみます。

    。裡舛蓮館内外のかなり大規模な補修工事中でした。改装ではなくて、傷んできた箇所の補修だろうと思います。いつも3階の大型文書室を使うのですが、普通は文書収蔵庫から文書を積んで走ってくる電動カートが走り回る空中回廊*しかない、3階から入り口ホールの吹き抜けを見下ろす窓のところに、作業中の方々が足場を組んで大勢行ったり来たり。

    *この空中回廊は、入り口ホールで大きく左右に分かれている館の構造上、入り口右手の奥のどこかにあるらしい文書収蔵庫から、入り口左手の2,3階の閲覧室に、電動カート(ときに2連結のこともあり)に文書を積んで館員さんが運ぶとき専用のコンクリートの回廊です。緩いカーブが渦巻くように続いています。言ってみれば、室内に作った空中ネコ道の大型判。いちどあのカートに乗ってみたいと、いつも思います。ちょっとした遊園地みたい。

    ▲轡腑奪廚蓮圧倒的にWWIIの本ばかり。置いてある雑誌も、勲章についてのもの(毎月か隔月か、定期刊行するほど書くことがあるのでしょうかしらね)もあり。戦争史の月刊誌もあり。軍国主義の気配はみじんもない現状ですが、しかし、イギリス人は戦史が好き。Family Historyとはまた別に、Military HIstoryというジャンルが発達してきているようで、これを、ふつうの国民のかたがたが、楽しみにしらべているようです。まあ、ボードの上にタンクやら兵士やらをならべて戦場を再現しては、じぶんならこう戦う、をやる、元祖War Gameはこの国で生まれたものですから。あとは今回、ロンドン市の歴史(ただし近代)の本がちょっと増えたように思いました。もちろん、Family History向けの本棚も(数量的には)充実。中世史・近世史で新刊本を探すなら、ウェブか、市内の大きな本屋にいくしかなさそうです。

    E文庫が、正式に了解を得てリンクを張っているAALT(Anglo American Legal Tradition)の、裁判関連記録集の撮影は、もう何年目でしょうか、まだ続いていて、今何を撮っていますかと聞いたら、もうPlea Rollsは全部終わって、今はJUSTをやっているということでした。一部進んではいたのですが、本格的に撮影し始めたようです。Cのシリーズ(Chancery関連)も、まだ完全には終わっていないようにも思うのですが、中世については、もうかなり進んでいるようでもあります。イギリスの裁判記録集は、近世になると、ものによっては、屈強の偉丈夫でもないと持てないくらいの大部ですから、それが全部、館外どころか国外にいながらにして閲覧できるこの企画のすばらしさは、20年前には夢見ることさえ思いつかなかったほどのものです。リンクから、一度、ごらんになってみてください。(以前に、是非紹介したい、リンクを張らせて欲しい、とお願いしたら、大変喜んで頂きました。アメリカの大学が基金を出してやっている企画ですが、閲覧は一切無料です。すばらしい企画なのに、テーマが地味だからか、アメリカでもそれほど反響がない様子でした。)
    ぁ,呂犬瓩謄蹈鵐疋鷸堝睚圈オリンピックが終わって、パラリンピックが開催されている時期だったのですが、会場になっている東のほうへは行きませんでした。お茶目(本人はまったくそのつもりはないのですが)な市長が、市内はこむこむこむ、と、どっかのウェブサイトみたいな騒ぎ方をしたせいで、オリンピックの最中は市内にひとがいなかったということですが、土日にふらっと出かけてみましたら、たしかに、いつもの夏よりは、少しだけ、人出が少ないようでもありました。あとでタクシーの運転手さんに聞いたところでは、なにしろ交通規制がすごくて、車が行けないところが多かったんだよ、とのこと。こむこむこむ、じゃなくて、いけんいけんいけん、だったのかも。

    もともとオリンピックに間に合わせるつもりではじめたのではないのでしょう、セントラル・ゾーンは、なにやら大規模地下鉄工事が進行中、というか、地下鉄工事をするまえに、地中地上の構造物を作っている最中らしい。前にKing's Cross - St. Pancras 付近で、ざっと10年近くやっていた工事みたいなものが、Tottenham-Court-Roadで進行中です。なにしろ、目抜きのはずの交差点をぜんぶ、ぶるっと塀で囲ってしまっている。地下鉄から出て、塀のこっち側はまだ道が直線なんですが、向こう側はもともと曲線の道が二本、おおむね平行に(イギリスの道路がきっちり平行に走っているということは、大都市の市内であれ、まずない、という意味での「おおむね平行」)走っていて、そこに、枝道が一杯ある。この交差点がいつものままなら、目をつぶっても行けるはずの本屋に行くまでに、相当迷いまして、一旦、結構離れたランドマークまで行ってから歩き直しました。ここからさほど遠くないところに住んでいたので、まさか自分がここで道に迷うとは思わず、地図を携行しなかったのが、大間違い。塀の周りを回ってみたら、なんやら新しげなビルがいっぱい建っていて、数年前の面影がない。しかも肝心の本屋は外装工事中。地図を携行するか、iPadを持って歩くかが、ロンドン市内歩きの鉄則ですね。あなどっちゃいけない。

    まあ、ロンドン市内で道に迷ったらひとに聞く、というのが、イギリス人がよくやる手ですが、これ、お答えを割り引かないといけないので、おためしのときは要注意。イギリス人はプライドが高いから絶対に道を知らないと言わない、という説もありますが、わたしは、気持ちが親切なんだろうと思います。一緒になって一生懸命探してくれる(ロンドン市内の若い人はだめです。地方都市のお年寄りに多い)。でそのうちその御仁がいまいるところがわからなくなったりする。と、ばつがわるいものだから、きっとこっちだよ、といって、なんかすうっといなくなる。こうなったらもう、改めて地図を見る(現在地がわかれば)しかないです。でまあ、たしかに、You can't miss it! というのだけれども、これ言われたら、このひと、ほんとはわかってないんだ、と思ったほうがいいです。目的のうちの前で道を聞いたら、30分引きずり回された知人がいました。(北野)

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